p3・4 2 校区の遺跡 <『さいお』春日井市立西尾小学校開校100周年記念ハンドブック>

春日井市にあるこのあたりの土地は、尾張から美濃・信濃に通じるところとして、古くから知られていました。この西尾小校区にも、古い時代の遺跡があることがわかっています。

 明知遺跡(あけちいせき)

 明知町に現存する遺跡で、旧石器時代・縄文時代のものと推測されています。平成8( 1996)に民間の研究者によって発見され、平成16(2004)愛知学院大学歴史学料によって発掘されました。出土品は深鉢や土器の破片、石鏃(石のやじり)なとの石器です。そのうちの1点が、愛知学院大学のHP (歴史学科のページのなかの「飛翔第3号」の6ページ)に紹介されています。

欠ノ下古墳(かけのしたこふん)

 西尾町字欠ノ下(犬山砕石工場内)にあった古墳で、現在は滅失しています。『春日井市史』によると、6世紀中頃のもので、横穴式石室がつかわれており、須恵器の杯が十数個以上出たと伝えられています。大型の台付有蓋短頸壺(市指定文化財)も出土し、現在、春日井市教育委会文化財課に保管されています。詳しくは、『郷土史かすがい第31号』に書かれてをます。

明知第号墳

 かって明知町363番地にあった古墳で、現在は滅失してしまっています。発掘調査の資料によると、7世紀前半の頃のもので、 やはり穴式式石室が使われています。この古墳については、春日井市遺跡発掘調査報告第集で(1974)に出ています。

明知第号墳

 かつて明知町146番地(字上ノ田)にあった古墳で現存しています。しかし、発掘調査行われていません。ただ、現況から直径15m程度の円墳と考えられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台付有蓋短頸壺

欠ノ下古墳から出土した台付有蓋短頸壺です。

古墳時代後期の須恵器の壺です。一般の実用的な壺とちがい、

脚と蓋をもつ独特の形をしているので、古墳用に作られたものと考えられています。

【明知第1号墳】

西尾小学校の南西600mにあり、内津川の蛇行する谷間を

西に望む崖に位置していたそうです。』